【評価】王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜(第1部)1巻
- ストーリー
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評価:星2.5
- ファッション
-
評価:星2.5
- 豆知識
-
評価:星2.5
登場人物
1話 裸の王様
オリベの技術の素晴らしさとキャラクター。
フローラー嬢の家族を愛する心と、そこから生まれる心あたたまるストーリー。
はじまりの一話として文句なし!
ストーリー
良くできた仕立て服は、着ていることを感じさせない
大河原 遁 著 「王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜」 出版 集英社
受け継がれた技で仕立て屋が作るのは、人間の皮膚そのもんなんだ
ファッション:40代男性 熟睡してしまうほど違和感のないスーツ

- モデルの年齢:40代・50代 男性
- モデルの体型:普通
- 注文:父への誕生日プレゼント
- 上:詳細なし
- 下:同上
- シャツ:詳細なし
- インナー:詳細なし
- タイ:詳細なし
- チーフ:詳細なし
- 靴:詳細なし
豆知識:パターン(型紙)
既製服は「パターン」と呼ばれる多少の体型の違いがあっても
袖を通せる「型紙」を使用して作られています
スーツは割とサイズ展開が細かい方ですが(YA・A・AB・BE・E・Kに1~10など)
それでもやはり仕立てた紳士服は別格なのです
2話 親父の背中
ドン・バランディーニの
誇り高い男の生き様を尊敬するアントニオ
信用してくれたアントニオに対して
最高の技術で応えようとするオリベ
成金で姑息で小心者のルチアーノ
「お約束」!オヤジが読む漫画はこうでなくては!
ラストシーンは痛快!の一言でした
ストーリー
「なあシニョーレ」
「こんな一文にもならねえ事 どうして最後までやってくれたんだ」「親方が晩年こぼしていた」
「いい職人が少なくなったが いい客はもっと少なくなった・・・・・・ってな」「若過ぎて客に信用されず 泥棒市でくすぶってた俺をあんたは信用してくれた」
大河原 遁 著 「王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜」 出版 集英社
「それに応えられなきゃ男じゃねえと思っただけさ」
ファッション:40代男性 誇り高い男の背中を演出するスーツ

- 季節:初夏?
- モデルの年齢:40代・50代 男性
- モデルの体型:普通
- 注文:マフィアのボスを決めるスーツ勝負に着るスーツ
- 上:詳細なし
- 下:詳細なし
- シャツ:詳細なし
- インナー:詳細なし
- タイ:詳細なし
- チーフ:詳細なし
- 靴:詳細なし
豆知識:雨降り袖
ドン・バランディーニとアントニオ・ピサカーネの
スーツには「雨降り袖」が施されています
「雨降り袖」とは、袖の付け根の部分(肩)に雨が降ったようなシワを作ります
イタリア式は完璧の中にわざと隙を作り、それがナポリ仕立ての「粋」となります
勘違いされがちなのは、「わざとシワ」を作るのではありません
人体の曲面に、平面の生地を沿わせるため縫い目などで調整するのですが
そのときに余った生地の処理をどうするか?の問題なのです
3話 呪いの燕尾服
「衣は僧を作らず」
外見を繕っても、外見だけでは人の本当の中身は育成できない
という意味のことわざ。
日本で生まれた、ことわざの様に見えますが
欧米のことわざが発祥のようです。
検索でヒットがほとんど無かったのでビックリw
ストーリー
”衣は僧を作らず”とは、あんたの事さ
大河原 遁 著 「王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜」 出版 集英社
ファッション:50代男性 リラックスしたナポリ風の燕尾服

- 季節:秋
- モデルの年齢:50代
- モデルの体型:標準(自己管理は完璧)
- 注文:肩の軽い燕尾服
- 上:詳細なし
- 下:同上
- シャツ:詳細なし
- インナー:なし
- タイ:詳細なし
- チーフ:詳細なし
- 靴:詳細なし
豆知識:アームホール
今回、両脇(アームホール)を5ミリ縫い潰と描写がありますが
仕立て服は腕を自由に動かせるように、細心の工夫がしてあります。
5ミリとはいえ脇の下を縫い潰すと
腕を動かす度に、布地に引っ張られて着心地は悪くなります。
試しにTシャツでも構わないので、今着ている服の
脇の部分をつかんで、腕を上げ下げしてみてください。
Tシャツという、半そで・伸縮性のある生地でも
違和感を感じるのが分かると思います。
ましてや、紳士服(スーツ)では
どれだけの着心地の変化があることか。
4話 三十年目のシンデレラ
人間、能力とは別に外見などの第一印象はとても大切。
接客の世界では、その第一印象を決める十五秒を「真実の時間」と呼ぶらしい。
「外見より中身が重要」と心のどこかで思っている自分がいるが
人に自分がどう映っているかも、重要なんだなと改めて気付かされる。
出来上がったスーツに対面したカルピーニの表情に注目。
ストーリー
シンデレラもドレスがなくちゃ舞踏会で門前払い食っちまうんだ
あんたは王子様が気まぐれに窓から顔を出すのを清純派気取って待ってるだけだ
仕立て屋は客の個性を引き立てる演出をするだけさ
大河原 遁 著 「王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜」 出版 集英社
シンデレラの魔法使いだってそれ以上のことはしてねえよ
ファッション:50代男性 男の人生が変わるオーダースーツ

オール茶色のコーディネイト
靴、ネクタイ、腕時計のベルトに至るすべてにおいて茶色で統一
すこしでも間違えるとカッコ悪くみえるが
エレガンテに着こなすことが出来れば、年季が入った男性をこの上なく渋い男へと演出してくれる。
- 季節:秋
- モデルの年齢:50代
- モデルの体型:普通
- 注文:一週間後の商談に臨むオーダースーツ
- 上:詳細なし 茶色
- 下:同上
- シャツ:シーアイランドコットン
- インナー:なし
- タイ:茶色
- チーフ:アイリッシュリネンの白チーフ
- 靴:茶色
- 腕時計:茶色のベルト
豆知識:肌に近いものほど上等なものに
ほとんどスーツの下に隠れるシャツだが、
肌に近いものほど上等なものにするのが着こなしの基本
5話 得点王の脚(前編)
ジラソーレ社の初登場の回となります。
王様の仕立て屋シリーズとって
このジラソーレ社はレギュラーとして
オリベと共に物語に無くてはならないポジション。
そう考えると感慨深いものがありますね。
社長や主な幹部は女性であり
扱うテーマが紳士服という状況の中では
物語に花を添えてくれるポジションとも言えます。
ストーリー
は?
大河原 遁 著 「王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜」 出版 集英社
そりゃあ正式なご注文スか 先生
高くつきますぜ
何しろナポリ中の職人の首が秤に乗ってんですからね
ファッション:20代男性 アスリートだからこそ隠しきれない体型の失敗例

- モデルの年齢:20代 男性
- モデルの体型:一流のアスリート サッカー選手故のO脚・ガニ股
- 注文:ジラソーレ社CM撮影用のスーツ
- 上:詳細なし
- 下:同上
- シャツ:詳細なし
- インナー:詳細なし
- タイ:詳細なし
- チーフ:詳細なし
- 靴:詳細なし
豆知識:オーバーサイズをラフに着こなす
鍛え抜かれた身体を持つスポーツ選手たちは
身体の線を隠す服を無造作に羽織っていることも多い。
精悍なイメージと相まって、ラフでカッコよく決まる場合も。
6話 得点王の脚(後編)
王様の仕立て屋というマンガの
今後を占うといってもいい話です。
O脚にスマートなシルエットを与えるナポリ技術の豆知識
ジラソーレ社の立ち上げメンバーの確かな絆
ユーリアとペッツオーリの確執
あなたが、この話を面白いと感じたなら
王様の仕立て屋シリーズはオススメですよ。
ストーリー
ちっと見直したな
大河原 遁 著 「王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜」 出版 集英社
お宅の社長
今日び 会社の為に喜んで首を出す社員なんてそうはいねえ
あんた一人を見れば、社長の真贋は見当つくぜ
ファッション:20代男性 O脚を目立たなくする工夫がされたスーツ

- モデルの年齢:20代 男性
- モデルの体型:一流のアスリート サッカー選手故のO脚・ガニ股
- 注文:ジャコモ・ペッツオーリから サッカー選手に似合うスーツ
- 上:詳細なし
- 下:同上
- シャツ:詳細なし
- インナー:詳細なし
- タイ:詳細なし
- チーフ:詳細なし
- 靴:詳細なし
豆知識:足長効果としてズボンの折り目が一直線に下りる
脚をすっきり、まっすぐに
しかも長く見せる工夫として、ズボンの折り目に注目する。
折り目がきれいに一直線に下りていると足長効果が期待できる。

作品情報
作品名 | 王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜 |
著者 | 大河原 遁 |
発行 | 集英社 |
ジャンル | 服飾コミック |
紙初版日 | 2004年1月5日 |
- 王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜(第一部)全32巻
- 王様の仕立て屋〜サルトリア・ナポレターナ〜(第二部)全13巻
- 王様の仕立て屋〜フィオリ・ディ・ジラソーレ〜(第三部)全7巻
- 王様の仕立て屋〜下町テーラー〜(第四部)既刊10巻
(2021年9月現在)
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